エクスペディション33ネタバレ感想:万人向けではないRPG

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PCで『Clair Obscur: Expedition 33(クレール オブスキュール:エクスペディション33)』をクリアしました。

プレイした時点ですでにGOTY9冠というお墨付きを得ており、ハードルが上がりまくっていましたが、全体を通してみるとちゃんと面白かったです。

ただ想像してたより尖っていたし、万人向けではないなと感じました。JRPGでいうとFF10あたりに似てますが、あっちよりも尖ってる。

今回はクリア後の感想などを書いていきます。

ネタバレ全開です。

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エクスペディション33の戦闘について

まずなによりも語りたいのが戦闘についてです。

本作の戦闘を一言で表すと自分にとっては「パリィゲー」でした。

マリオRPGも裸足で逃げ出すシビアなパリィゲー

パリィがシビアすぎる!

難易度はスタンダードにあたるやつでプレイしてたんですが、それにしても終始パリィには悩まされました。

タイミングがわかりづらい敵がいたり、雑魚も序盤からディレイをかけてきます。なんなら一番最初のチュートリアルのキャラまでディレイしてきます。マリオRPGの比じゃありません。

パリィはうまくいけば爽快で、くせになる面白さがあります。

成功すれば完全ノーダメージなので、理論上レベル1でもかなり格上の敵を倒せるっぽい。レベル1でもクリアできたりするのかも。

ただわかりやすいのと、そうでないのが両極端で、特に中盤のルノワールはやばかったです。

Expedition33

「消す」とかいう復帰方法のない一撃強制退場技を使い、フェイントまでかけてくるので、本当に苦手でした。

HPが半分をきると回復役を召喚してくるのも厄介で、仲間が一人でも消されてるとほぼ阻止できません。

ルノワールは唯一10回以上リトライした敵でトラウマになりました。

ビルドが楽しいがUIがわかりづらい

武器やピクトスは自由度が高かったのですが、やたら数が多く、筆者には扱いきれなかったです。

最強ビルドを探るのが好きなにとってはたまらないんだろうなと。

Expedition33
UIもシステムも少し変わっていて、とっつきづらかった。

フリーエイムによる射撃システムはユニーク。

敵によって簡単な謎解きになったりしていて面白かったです。なんとなくペルソナ5の影響かなとも思いました。

エクスペディション33の感想:ストーリーについて

情報を断片的に散らす、難解な語りのストーリー

今となっては考察を読んでいろいろ得心しているんですが、それでもやっぱり攻略中は意味不明なところが多かったです。

ストーリーの難解さのかなりの部分は、

  • 真相を知る者が積極的に語ろうとしない
  • ジャーナルなど情報が断片的に散らされている

のが原因という感じで、あとから思い返すと「ああそういうことか」と点がつながっていくんですが、個人的にはこういうタイプの語りは好きではないんですよね…。

ACT3でわかる「実は絵の中の世界でした」という展開は驚きました。「実は作中作」って作品は過去にも経験がありましたが、洋ゲーでは初めてかも。

ファンタジーなのが絵画内だけならよかったんですが、現実世界も画家の特殊能力とか存在してて、ややファンタジーっぽいのはなんだったんだろう。

あとは長編には仕方ないけど、中だるみも感じました。

ペイントレスを倒すぞ!→バリア破るぞ→心臓を奪うぞ→失敗したのでバリアを破る武器作るぞ→素材集めにいくぞ→二体強いやつを倒すぞ→仮面の子分倒すぞ

回りくどい展開ゥ~!

二つのEDについて

分岐エンドなわけですが、印象として開発側はヴェルソエンドを正解としているように感じました。

マエルエンドは人形劇みたいな露悪的な見せ方がされていて、いかにもバッド風。

「優しい嘘に安住する」のを是としないのは他の国でも共通認識のようです。

個人的には偽物の幸福に安住する物語もありだと思います。

エクスペディション33の感想:キャラクターについて

ルノワールとかいう名シーン製造機

好きなシーンは結構あるんですが、思い返してみるとルノワールが絡んだところが多かったです。

たとえば初登場シーン。

ペイントレス討伐の使命を帯び、意気軒昂と旅立った遠征隊の前にルノワールが現れる。

Expedition33

ここ最高でした。

33歳が最年長で、それより上はいない世界のはずなのに、一目でそれ以上とわかる高齢の男が出てくる。

なぜそこにいるのか、どうやって抹消を生き延びたのか、一瞬で脳内が疑問符だらけになり、隊員とプレイヤーが完全にリンクします。

直後、隊員を一撃で斬殺。明らかに敵対的な存在であることがわかる。周りには異形の生物たち。大混乱に陥る遠征隊。

ゾクゾクするような圧巻のシーンでした。冒険に踏み出したばかりの者たちを死と絶望が襲うシーンって大好物なんですよね。霧の中に正体不明の異形が潜んでいる点で、映画『ミスト』を思い出しました。

毎回が最高の演出とBGMのルノワール戦

ビジュアルもかっこいいです。堂々とした立ち姿にダブルの壮年紳士。目に傷というあざとさもある。強キャラ感がたまりません。

ヴェルソが好きになれなかった

性能は強くてずっとスタメンだったくらいお気に入りなんですが、ヴェルソのキャラクターには不満があります。

加入時からいろいろ知っていそうなキャラではあったんですが、曖昧ではぐらかすような受け答えが多く、よいイメージがありませんでした。クリアしてみるとまあそういう態度になる理由もわからなくはないんですが…。

ていうか、ギュスターヴと似すぎじゃない??

髪型、背格好、ひげ面、顔。最初はギュスターヴ、ヴェルソ、ついでに同じ傷のあるルノワールも同一人物で、別の時間軸から移動してきたとか、パラレル世界からきたとか、そういう話なのかなと思ってました。まったくの別人でした。ゲーム上の穴を埋めるポジションとはいえ寄せすぎでは。

Expedition33

改めてみるとそれほど似てないんですけどね。

ギュスターヴ退場から心を切り替える前に、性急に主人公の代替ポジションに収まるのもなんか印象が良くなかった。ゲーム側との距離や都合を感じてしまいました。

大人パーティーゆえの新鮮さ

今作はJRPGリスペクトが見られる作品ですが、33歳中心のパーティーということでJRPGよりも年齢層が高め。

いつもと同じ調子でこのキャラいいなとか見てると、過去に配偶者がいたり、妊娠経験もある成人だったり、突然不意打ちをくらうわけです(まあシエルなんですけど)。このへん、JRPGにない新鮮さを感じました。

JRPGだと主人公パーティーは20台前後と若いケースが一般的です。若いので恋人がいないとか未婚とかでも無理がなく、キャラに恋ができる余地が保証されてたんだなーというのにも気づいたり。日本ならエクスペディション20とかになってたかも。

ゲームに限らず海外の作品って、主人公は30代以上で、20代だと若造キャラというパターンが多いんですよね。こういう違いが感じられるのはとても好きです。

ルネとシエルについて

本編は後半にいくほど、ヴェルソとマエル以外の蚊帳の外感が悲しかったです。被造物という役回り的にしょうがなくはあるけど。

特にシエルとルネ。
結果的にただ翻弄されただけの女たち。この二人の最後はとても印象に残りました。

ヴェルソエンドでは、シエルは失意と諦念、ルネは怒りと後悔を抱えて塵となっていった。

ルネは真実を話さないヴェルソにストレートな怒りをぶつける唯一のキャラで、それが人によっては嫌味だったりきつかったりするようにうつるかもしれませんが、とても一貫性のあるキャラクター描写でした。

研究者肌で猜疑心が強いながらも親密イベントで徐々に心開いていく過程にリアルさを感じました。

Expedition33
ともに旅した仲間にこんなに軽蔑されながら終わるゲームは初めて。

シエルは共感を示しつつも、手も触れず言葉もかけず、最後には離れていきます。

ヴェルソと火遊びするくらいの積極性がありつつも、夫への一途な感じがタイプでした。恋しました。

Expedition33

台詞は一つもないんですが、雄弁な表情と仕草でキャラクターの機微をとらえた、優れたシーンでした。クリア後もずっと忘れられません。

エクスペディション33の感想:そのほか

音楽について

良さはいうまでもない。

オーケストラ風の荘厳な音楽は、全編シリアスな雰囲気の作品に合っていました。

トレーラーで流れたメインテーマ、タイトル画面、モノコ戦のおしゃれジャズ、EDM風のバトルテーマ、マップ移動テーマが気に入ってます。

↓公式がサントラ公開してて神。

巨大生物が多くてよかった

巨大生物が大好きです。ただ大きいやつが出てくる、それだけでワクワクします。

マップの奥に巨大生命体が見える、巨大なボスと戦える。

海から半身をだした巨大モンスターを見つけた時、心が満たされました。海洋x巨大生物のロマン。

シレーヌのステージも良かった。不気味な歌が延々と静かに流れ、マップ中央で巨大な異形が踊り続ける異様な雰囲気の中、深層部へ潜っていくダンジョン。

フィールドデザインも新規ファンタジーなので自由度が高く、巨大な顔の建造物や天までそびえる塔など、歩いているだけでワンダーな景色がいっぱい楽しめました。

言語関連

英語音声で遊んでましたが、時々フランス語らしき台詞がでるんですよね。「monomi」とかは文脈でなんとなくわかりましたが、案の定my friendということらしい。メルシーとかもありましたね。

「危ない!」「私たちは進む」などシュールな和訳もあり面白かった。

エスキエとかいう斬新な飛空艇

日本人からは生まれないタイプのキャラクターですよね。

最初は戦うと思ってましたが、全然そんなことなかった。

岩を手に入れると飛べるようになるとかも意味不明で愉快。

まさかカナヅチとかぬいぐるみの話でしんみりさせられるとは…。寂しくなるよ。

しめ

プレイし終わった今も、この世界にどうにかもっと長く浸れないかと、うろうろしたりしています。

本作をプレイしたのはGOTYという箔が付いた後。

自分の中のハードルもあがっていたし、批判的な目でみる性分なので、プレイ中は本当にそうか?とか思ってましたが、終わってみるとしっかりGOTYでした。BGMは当分ヘビロテです。

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