
『Dying Light: The Beast(ダイイングライト:ザ・ビースト)』クリアしたので感想を語っていきます。
全体的に面白いんですが、1の幻影を追い続けてる、そんな作品でした。
ネタバレあります。
よかったところ
- パルクールの楽しさ
- 海外の夏の田園風景
- ビーストモード
- キメラ討伐とパワーアップ
- ボラタイルの巣のお手軽さ
- ゴア表現も気合が入ってる
- カイルクレイン他シリーズ要素
シリーズ最大の特徴である一人称視点でのパルクールはほぼ1から完成されていて、それを踏襲している本作もその点は楽しかったです。
グラップリングフックは2と似た方式で、最初は独特な操作に感じますが、慣れるとターザンみたいで移動がさらに楽しくなる。

マップの広さは、全体のボリュームを考えればほどよくコンパクトでした。景観もよかった。特に町をでた後の郊外の田舎は、ヨーロッパのノスタルジアが詰まってます。
ビーストモードは新システムで困った時に頼りになる。中ボスゾンビを倒してパワーアップしてくのも王道で好きです。次はどんなゾンビがくるのかとワクワクしました。
あとはエイデン。まさかでるとは思いませんでした。終盤は1と2の主人公共演でよかった。
次回作はリディアも加わり、いよいよゾンビを操る要素がでてきそう。楽しみすぎる。
悪かったところ
- クレインの妙な女々しさ
- 変化の乏しいストーリー
- クエストがおつかいだらけ
- 雑魚ゾンビが無駄に強い
- 探索のテンポの悪さ
- スキルの少なさ
- 車
- 移動の楽しさに欠けるマップ
- パルクールの経験値が得づらくなった
- ファストトラベルがない
- 夜が暗すぎる
- イベント開始時に勝手にライトを消すな
- 最終盤の雑さ
ダイイングライトってストーリーが毎回似た作りなんですよね…。最初にメイン悪役が示される→いくつかの勢力でうろちょろ→最後にメイン悪役っていう。だいたいこの流れなので、3作目ともなるとさすがにまたかよ…という感が否めませんでした。ライズ、ワルツ、バロン、中盤でちょっと追い詰めるけど、取り逃がす。みんな同じ。
無駄に固いゾンビ
雑魚ゾンビの固さは悪い意味で印象に残りました。
難易度は普通でやってたんですが、両手武器で4発殴っても死なない。こんな堅かったっけ?
大量に出る場面も多く、なんか攻撃も連続で当たるやつとかあって結構いらいらさせられました。
雑魚ゾンビ如きがプレイヤーの行動をキャンセルしないでほしい。やたら掴みかかってくるし。
探索要素のテンポの悪さ
探索テンポの悪さは、なかなかのストレス要素でした。
初代からそうなんですけど、倒した敵をあさる長押しボタンと、アイテムを拾うちょい押しボタンが同じなんですよね。なので、ポンポン拾ってる最中に長押しが紛れ込んでてテンポを削がれます。なんで頻繁にやるアクションで混在してるねんと。

あと今作、落ちてるアイテムの配置もリアルさ重視かわからないんですが、微妙に拾いにくい角度に配置されていたりする。開きかけの棚の中とか、中が見える角度にいないと取れないみたいな。
死体も早めにバッグになってほしい。というかバッグなんで見づらい石みたいにしたん?
カセットテープもついぞ一度も聞きませんでした。なぜ取得時に再生ボタンが表示されないのか。多くの同種のゲームのように、探索しながら聞ける仕様になっていなのは謎です。アクションゲームでプレイヤーが音声ファイルを立ち止まったまま聞くはずがないのに。
鍵開けも、減ってるとはいえまだ多い。スキップできる選択肢がほしかった。
サバイバーセンスも改良してほしい。表示時間が短いので、プレイ中のほとんどの時間で常に押していた気がする。
このへんの捜索テンポの粗さは、初代なら許容できたけどさすがに改善してほしいです。それ、継承すべき良い伝統じゃないから…。
スキルも既存のものばかりでワクワクしない
取得スキルが少ないのもマイナスポイント。しかもどれも既存のものばかりです。
ストンプとか、回転切りとか、過去作にもあったものばかりでワクワク感に欠けました。完成されているゆえに新しいアクションを出しようとなかったのでしょうか。あるいはナンバリング次回作に向けて渋っているのかも。
マップと車の問題点
車は今作最大の失敗だと思っています。
- 配置の少ない
- 見づらい運転視点
- 視認性の悪いナビ
- 少ない燃料
- 狭い道路
など、利用させたいのかさせたくないのか中途半端。ゾンビの集団を轢き殺せるのだけは唯一良かった点です。
車が最悪なのは、その存在がマップデザインに多大な影響を及ぼしている点です。
車があるせいで車道が必要になり、車道のせいで建物の密度が下がります。
平坦な地形はパルクールには不向きで、移動の面白さも下がります。ボラタイルに追われる際なんかも、走る速さでは負けているので、単純な地形だと逃げ切れずに死ぬことが多発。
ファストトラベルがないのも、おそらく遠因的には車のせいです。
「FTないけどパルクール楽しんでよ。あるいは車あるから乗れば?」って開発の声が聞こえてくるようでした。
FTなしはほんとだるくて、クエストで頻繁に訪れる勢力の拠点がマップの両極に配置されており、マーカーで示されるたびにうんざりさせられました。
車出すのやめたほうがいい、このシリーズは。
キャラクターについて
主人公のクレインは見た目がちむちで荒々しくタフな男と思いきや、妙に相手に対してなんだか妙に煮え切らないところがある。
長い監禁から解き放たれて、目の前に若い薄着の美女がいるのに、妙に紳士的というか無反応なのは違和感がありました。性欲をさすがにオミットしすぎている。
見た目と中身がなんか違うんですよね。1だとどういうキャラだっけ…忘れたけど。
ビースト化して人間離れした能力を持っているのに、やることといえば、他人のおつかいばかり。挙句に丸め込まれるような場面が多い印象で、魅力が薄めに感じてしまいました。

で、バロン。今作のメインヴィラン。
最序盤と最終盤にヘイトを詰め込みすぎです。
ラストバトルの安い悪役の台詞。百万回みた野望と、バケモノ変異。カメラもなんかやっつけ感があり、納期を感じさせる出来でした。
おわりに
批評部分で筆が乗ってしまい長文になりましたが、良いところも多い作品でした。
パルクールとゾンビという唯一無二の面白さがあるので、次もきっとプレイしますが、初代のハランの夜の怖さを超える体験がそろそろほしいところです。
