遊戯王タッグフォースの新作が俺たちには必要だ【大人層の受け皿】
2021/09/24
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「あなたは遊戯王タッグフォースというゲームを知っていますか?」
知る人ぞ知るこの神ゲーの続編が途絶えて久しい。コナミよ、俺たちはずっと待っている。
あれこそ理想的な遊戯王ゲーだった。デュエル、アニメ、システム、何をとっても最高傑作といえた。
今回はそんなタッグフォースについて語っていきます。シリーズ続編の実現可能性についても触れていきます。
『遊戯王タッグフォース』シリーズとは?
タッグフォース(以下TF)は、遊戯王カードをゲームで遊べるシリーズ。PSPやVITAなどのややマニアックなハードで出てました。
シリーズは1~6まで出ていて、それぞれがアニメシリーズに対応。
遊戯王オタク(デュエリスト)たちのハートをがっちり掴んでいた神ゲーです。
TFは遊戯王OCG再現ゲームの最高峰
TFはファンから大変高い評価を得ています。
リアルな遊戯王カードゲームを、きわめて高い水準で再現した作品だからです。
これまで遊戯王カードをテーマとしたゲーム作品といえば、オリジナルルールのクソゲーや、今ひとつ煮え切らないような作品が多く、「ただリアルOCGをゲーム上で遊びたい」層の受け皿になるものがありませんでした。
謎のなんちゃってルールが多かった初期ゲーム作品。(でもまあ、あれはあれで楽しかった)
「遊戯王のゲーム=クソゲー」という風潮がじょじょに確立されていく中、PSPでひっそりと登場したのがTFシリーズでした。
TFの何が優れていたのかというと
- 圧倒的なカード収録枚数
- 完全な遊戯王OCGルール
- その時点で最新のカードプール
- デッキ保存数もたっぷり
- 複雑なルールも自動処理
- カードイラストの拡大鑑賞
- UIも問題なし
- 挙動も快適
- システム面も調整可能
とにかくデュエル部分がとてもよかった。
遊戯王カードのゲームなので一番重要な部分です。そこの完成度がずば抜けていた(初期は不満もあったけど、発売を重ねるごとに細やかに改善されていった)。
もうほぼそれだけでも満点レベルです。だが、それだけじゃなかった。
キャラゲー好きにもばっちり
TFはアニメ・原作ファンも楽しめる作りになっていました。
- アニメや原作のキャラが出てくる
- ボイスやアニメーションも原作再現
- デッキも原作準拠
- 彼らと対戦できる
- タッグデュエルもできる
- 各キャラに個別のストーリーモード
- 特徴的なモブも多数登場(ツァン・ディレなど)
といった要素も完備しています。
デュエル中にはアニメーションパートも細かく入っています。
CPU同士の対戦を見ているだけでも、アニメさながらのデュエルが楽しめちまうんだ!もちろんオンオフ可能。
ピンチ時に切り札をひくというドラマチックな演出「デステニードロー」とかもある。まさに1回だけのオリジナルアニメ。こちらもオンオフ対応。
CPUたちはそれぞれが個性豊かなテーマデッキを扱うので、いろいろなデッキを相手にできる。リアルファイトが起こりそうなデッキもCPUなら無問題。
スタッフの愛もすごい
TFからは開発側の作品愛も感じられました。作り手が明らかに当時のアニメをリアルタイム視聴していて
- 三沢いじりとか
- 覇王ネタとか
- ゴレンダァとか
- おいデュエルしろよとか
- 満足同盟とか
ハイコンテクストな遊戯王界隈のネタを拾ってくれてたんです。配信されるデッキレシピ名も当時の流行ったスラングが使われてたり。
ユーザーも遊戯王オタクなのはもちろん、開発もちゃんと遊戯王オタクだったわけです。
忠実な原作再現により「ごっこ遊び」を高次元で実現
なにげに重要だったのがこれ。
遊戯王って、カードゲームの面白さだけじゃないんですよね。その本質は「なりきりごっこ遊び」です。カードを指にかっこよく挟んだり、場にパーンと置いたり。
ゲームの中ではそれが出来る。セットすればあの効果音がなるし、ダメージ食らえばピピピピって鳴る。
デュエル開始時にはキャラが「デュエル!」って叫んでくれるんだぜ?こんなゲーム愛せないわけないじゃないか。
TFは大人プレイヤーの隠れた受け皿
TFって、遊戯王をリアルで出来ない人の受け皿でもあったと思うんです。
もう遊戯王カードはやってないけど、カードのwikiをたまに読んだり、1パック買って開封してみたりして。そういう隠れ回帰層って一定数いるはず。私もそうです。
自分の中で遊戯王カードは青春だった。中学生の頃は、一人でいても無意味にデッキ切ったりドローしたりしていた。あの頃の俺たちはデュエリストだった。
でも、いい大人がカードやるのは恥ずかしいし、やる友達いないし、集め始めたらきりがない。そんな欲望を満たしてくれるのが「遊戯王 タッグフォース」シリーズでした。一人でしこしこ遊ぶのに、本当に夢のような神作品だった。
- 誰にもばれない
- いつでもできる
- どこでもできる
- 金もカード保管場所も不要
- 買い切りで、課金もない
- いろんなデッキが組めて戦える
- ほぼすべてのカードが使える
ああ…やっぱり挙げれば挙げるほど神ゲーだ。このゲームの新作はいつ出るんだい?
現在の遊戯王ゲームの状況
2021年現在の状況を見てみましょう。
時代はスマホで遊戯王「デュエルリンクス」。でもこれはOCGじゃない
まずは2016年11月17日。
「遊戯王デュエルリンクス」のアプリが配信開始。
内容は、遊戯王OCGの縮小版のようなもの。ただカードプールも少ないし、実装も遅め。
業績はそこそこ好調なようです。
コナミはパワプロなどのソシャゲにも注力しており、デュエルリンクスにも課金要素があるので、当分は運営継続されると予想されます。
でもこれは正直、TFプレイヤーの受け皿にはならないかなと思います。
後継はまさかのクソゲー判定「遊戯王LotD」
2019年4月25日。
覇権ハードのスイッチで、TF後継作っぽいやつが満を持して登場。
その名も「遊戯王LotD(レガシーオブザデュエリスト)」。遊戯王のパックみたいに長い名前です。
待ってましたと言わんばかりに飛びついたTFファンたち。しかし、まさかのクソゲー判定多数。
私は買ってないんですが
- ゲームスピードが遅い
- パック開封が遅い
- デュエル中の演出が飛ばせない
- フリーズレベルの長考
など、あらゆる部分がTFより劣化してしまっているらしい。発売後しばらくして存在を知ったんですが、レビューが炎上していて思わず回避してしまった。ゲームテンポ悪いのはいかん。
(どうしてTFのシステムを流用してそんなクソゲーになるんだよKONAMI説明しろ!!)
かくしてTFの系譜は途絶え、遊戯王ゲーム冬の時代が再びやってきたのだった…。という状況です。
ラッシュデュエルはOCGにあらず
2020年には、「遊戯王ラッシュデュエル」というのも始まりました。
ラッシュデュエルは、OCGを基にした「別物のカードゲーム」です。
基本はOCGだけど、
- 1ターンに召喚数の制限がなくなったり
- 毎ターン手札を5枚になるまでドローできる
などのラッシュ感がうり。
子供をメインターゲットとして売り出し中です。
そしてゲームも発売。
うおお…、子ども向けっぽい感じになったな急に。結構おもしろそうだけど…違うんだ。
追記:やや微妙ゲーでした。
→遊戯王最強バトルロイヤルのレビュー感想。貧弱なカードプールとUI
俺がやりたいのは「遊戯王OCG」のゲームなんだ。
TFシリーズの発売年
TFシリーズの発売日を振り返ってみます。
- TF1
2006年9月14日 - TF2
2007年9月27日 - TF3
2008年11月27日 - TF4
2009年9月17日 - TF5
2010年9月16日 - TF6
2011年9月22日 - TFSP
2015年1月22日 - LotD
2019年4月25日
初期は毎年出てたんだなぁ。
そういえば毎年買っていたかも。内容も毎回着実に改善されてた気がする。
でも現在はOCGゲームの供給が途絶えている状態です。TFファンはもう干からびそう。
TFの続編が今後でる可能性について
可能性は十分にある
と思っています。
コナミがTFを出すメリットには、以下のものが考えられます。
- ソフトの売上収益
- 遊戯王ブランドイメージの維持向上
- 新規ユーザー獲得
まず収益。
TFってなにげに毎回10万本くらい売れてるんですよ。これって結構すごい数字なんですよね。しかもPSPですよ。
スイッチの覇権ハードぶりを見ても、新作を出せば一定の売り上げが期待できます(というか付属カードが強ければ売れますw)。
開発リソースも過去のノウハウを活かせば、コストは抑えられる。いくらソシャゲに注力とはいえ、リソースもかからず数万本が売れるなら会社としては出す価値はあるはず。TF続編を出せる根拠がここに一つ。
そしてブランドの維持向上。
「遊戯王のゲームもこんなに売れるんだぜ」と存在感を示せれば、ユーザーのインプレッションを上げられます。潜在的な新規ユーザーへの露出も同時に増えます。
コンテンツとしてすっかり復活した「ドラゴンボール」も、漫画やアニメ、ゲームの新作が出続けています。コンテンツの寿命を延ばすには、新しい展開を続けること。心臓から血を送り続けなければやがて死んでしまいます。遊戯王のゲームも、アプリだけではなく出し続ける必要がある。
遊戯王のメインユーザーはもはや大人
いろいろなところで言われてますが、遊戯王OCGのメイン層はもはや大人なんですよね。
ルールが複雑化しすぎていて、小学生には難しい。心機一転リセットで、ラッシュデュエルを打ち出したのもそのため。
TFはまさに大人ユーザーにぶっ刺さるソフトです。スイッチなら、より広いユーザーも対象になる。それこそPSPとは比べ物にならない覇権ハードです。
今こそスイッチにTFの復活を!
大人層、卒業層、シミュレーター層はOCGゲームを渇望しています。
今こそTF新作の「デュエル☆スタンバイ」すべき時ではないでしょうか。俺たちのデュエリストの魂のロードを再び示してくれコンマイ。
遊戯王TFシリーズの用途別おすすめ
新作がでないなら過去のをやるしかない。
今からやるならどれがいいかっていうのを軽く書いてみます。
デュエル目的なら新しいやつほどいい
→最新作のTFSPがおすすめ
最新作なのでカードプールが一番豊富。
ペンデュラム召喚も入っていて、【クリフォート】はガチレベルで組めます。
ただTFSPはマップを歩き回れたりとかがないので、そういうのがしたい人は6がおすすめ。TFSPはストイックなデュエルシミュレーターです。
TF1~6は世界観が好きな人向け
あとは世界観が好きなら…という感じ。
- GXが好き
→1,2,3 - 5D'sが好き
→3,4,5
それぞれストーリーモードが、その時期のアニメに合わせた内容となっています。
1はほのぼのアカデミア編、2はヨハンとかでたあたり、3はユベルとか覇王…という感じです。
TFはシステムがどんどん洗練されていってるので、基本的には新しいタイトルほどゲームとして快適です。
なお初代TFはPS3移植されてますが劣化移植です。買わないこと。
どれもプレミア化されてますが、メルカリだと安いのでそっちで探すとよいです。